- 京都の桜 -

 4月の京都は、ナンと言っても「サクラ」一色になります。「桜花祭」「観桜会」「さくらよさこい」など、花見にちなんだ行事もアチコチで開催されます。

 私のように関東に永く住む者にとって「お花見」というのは、要するに「染井吉野」の開花を愛で、その下で宴を催したりすることに他なりません。

(染井吉野 → 幕末から明治初期に、江戸の染井村の造園師や植木職人達によって育成された桜の品種)

 明治時代、全国的に染井吉野の植栽を推進(国策?)したため、染井吉野ばかりが増え、今では「サクラ=染井吉野」的な感さえあります。京都にも染井吉野の美しい名所が、いくつかあります。

●京都の染井吉野の名所とさくら祭:http://shb.main.jp/clip/log1604-1.html

 以上の光景はモチロン美しいですが、関東と特に違ったところはありません(素材が同じですから)。

 しかし京都のサクラの本領は、「各種しだれ桜や山桜、里桜」になります。これらは、昔から京都街中に多かったこともあり、明治政府に逆らって?他地域より染井吉野を植え(られ)なかったそうです。

 京都多数派?である「染井吉野以外のサクラ」の名所は、狭い京都盆地に、あまた点在しています。全国的に有名な名所としては、太閤秀吉の「醍醐寺」、文豪:谷崎潤一郎が絶賛した「平安神宮:神苑」。他に、円山公園、高台寺、中之島公園、天龍寺、半木(なからぎ)の道から京都府立植物園、京都御苑、平野神社、仁和寺、龍安寺、二条城:桜の園・清流園、上賀茂神社、佐野農園、原谷苑、五〜七条鴨川東岸など枚挙に暇がありません(円山公園、平野神社は染井吉野も多い)。

●平安神宮:神苑のサクラ
http://shb.main.jp/clip/log1604-2.html
●平野神社のサクラ
http://shb.main.jp/clip/log1604-3.html
●半木の道〜京都府立植物園のサクラ
http://shb.main.jp/clip/log1404-1.html
●二条城のサクラ
http://shb.main.jp/clip/log1404-2.html
●醍醐寺のサクラ
http://shb.main.jp/clip/log1404-4.html

 また、全国に無数にある染井吉野は、すべての個体が同じ遺伝子をもつ「クローン」であり、云わば「接木で増殖される工業製品」と言っても過言ではないそうで、ために1本単位で名前、つまり「銘」が付けられた染井吉野というのは、あまり聞いたことがありません。
 
 これに対し京都には、いわゆる「名木桜」が何本あるのか? 100本近くはあるのでしょうか?
 全部ご紹介したいところですが・・・ それはムリなので何本かをアップします。

●京都の名木桜:http://shb.main.jp/clip/log1604-5.html